走行不能の原因は?

休日に愛車で遠出をされていて、車にチカラがでなくなり、ついに止まってしまいました。

出先で全く動かなくなり、すぐになおせるという訳でもなく、保険会社のレッカーサービスでの搬送をしたいとのご連絡あり、ご入庫いただきました。

エンジンは調子良いけど全く動きません・・・。


積載車からスズキのエスクード(SUV人気ありますね)を降ろすと、エンジンはかかるが全く動きませんので、4人がかりで車を押して工場のリフトに入れます。

 

リフトアップして、まずはミッションを降ろす準備をします。


マフラーや、プロペラシャフトなど外します。


まずは、マフラーを外します。

 

4WDなので、フロント側にもプロペラシャフトがあります。

 

こちらのフロントプロペラシャフトも外します。


バッテリー電源を切り離し、セルモーターを外します。


クラッチは油圧式で、ブレーキフルード兼用です。


クラッチの油圧ホースを切り離し、フルードを抜きとります。

 


ミッションのシフトレバーを切り離します。


このような感じになってます。


シフトレバーを外します。


各配線を切り離します。


ゆっくりと慎重にミッションを降ろしていきます。



点検します。



クラッチカバーを外して中を確認します。



クラッチカバーに傷が入ってます。


外したクラッチディスクです。


ヒビが入っております。

 

これは危険ですね。

 

壊れた破片で、内部がさらに悪化します。

 

内部が破損する前で良かったです。


クラッチカバーを新品に交換します。

 

スズキ純正品しか出ておりません。


クラッチディスクも新品にします。

 

スズキ純正品しか出ておりません。


レリーズベアリングも減ってきておりますので一緒に交換しておきます。

 

こういうタイミングで交換しておくのがベストです。

 

後から交換するのでは修理作業費が非常にかさみます。


新車から使用しておりますので交換時期ですね。

 

油圧式です。


新品に交換します。


クラッチディスクのセンター出しをします。


センター出しをした状態で、新しいクラッチカバーを取り付けます。


スムーズな作動と、摩耗しない様に適度にグリスアップします。

 

(グリースが多すぎると飛び散りクラッチが滑ります)


準備が出来たので、元に戻していきます。

 

少しずつ、慎重にミッションの取付作業をしていきます。


ミッションの取り付け位置まで合わせていきます。

 

(ミッションにゴミが入らない様にウェスをかぶせてます)


後は、すべてを、元に戻していきます。

 

逆の手順になりますので、写真は割愛させていただいております。


最後は、油圧式クラッチなので、オイルを補充して、エアー抜き作業をします。

完成後は、試運転走行して確認作業をします。

 

さすがマニュアル車ですね!

エンジンも調子が良いので、力強くキレイに加速していきます。

 

お引き渡しの際にお客様には、またしばらく乗れると喜んでお帰りいただけて良かったです。