窓ガラスが上がらないということで、ご入庫いただきました。
早速ドアの中を見ていきます。
この状態で、ウィンドウハンドルをつけて上下に少し動かしてみます。
レギュレーター本体の動きがぎこちないようなので、外してみます。
ドアガラスの昇降はウィンドウレギュレータという部品で行います。
手巻きのマニュアル式もモータを使ったパワー式も基本構造は同じです。
本来はレールにはまっているのですが、こちらはレールから外れてしまっていました。
この部分です。曲がって外れてます。
曲がりを戻してレールに取り付けなおします。
本来この位置についていなければいけないのですが、負荷がかかり曲がってしまい外れたようです。
取り付けなおしました。
作動不良予防で作動部分に新しいグリースを塗布します。
可動部にはグリースが塗られていますが、古くなってくるとグリースにホコリが付着したり、劣化したりして硬化し始めます。
するとマニュアル式では操作力増大、パワー式では昇降速度低下、または昇降時異音発生と言う不具合が出始めます。特にグリースが固まる冬場、パワーウィンドウが上がらないと言う事も珍しくはありません。
元の位置に戻して、作動確認します。
当たる部分には、摩擦を抑えるための専用グリースを塗布しておきます。
こうすることで、スムーズに上下に動くため、レギュレーターに無駄に負担がかかりません。
元に戻して、完成です。
最近の車は、壊れるとすぐに部品交換になることが多いのですが、今回のように修理で安く済む旧車も大事にしていきたいですね。